3月13日午前、いわき市内各地の市立中学校で今年度の卒業式が行われました。
私は、コロナ禍以来4年ぶりに、いわき市立江名中学校の第76回卒業証書授与式に出席しました。
式場の体育館は、12年前の東日本大震災の発災翌日の3月12日に、津波被災地を現場調査した際に、私が最初に訪れた避難所の一つです。多くの住民の方々が避難し、運営に当たっておられた当時の校長先生や避難者のみなさんから、停電の中でストーブで暖をとり、3月11日の夜を明かしたことをお聞きして、いわき市消防本部にあった災害対策本部に駆けつけ、掛け合った記憶がよみがえります。
江名港や中之作港が北洋や南洋に向かう船団の母港として最盛期を迎えていた頃、住民の寄付で造られ愛着のある武道館も被災し、その後改築のためにフォローしたこともありました。
今年度の江名中学校の卒業生は42名。今年の卒業生は、東日本大震災の発災時、3歳であり、中学生活は、コロナ禍の只中、様々な制約の3年間でした。
式では、校長先生から卒業生のひとりひとりに卒業証書が手渡され、式辞や祝辞などに続いて、在校生の送辞、卒業生の答辞。卒業生は感極まって、何度も詰まりながら、涙を拭っていました。在校生と卒業生が式歌を歌い上げました。私も思わず涙腺が緩みました。
義務教育9年間を終了した卒業生の皆さん、失敗をおそれず、あきらめずに、いろいろなことに挑戦して、「いのち」を大切にする人間になっていただきたい、祝福と激励を贈ります。