原子力市民委員会(CCNE)から、福島第一原発の処理汚染水の海洋放出問題に関する公開フォーラム「いま改めて、処理汚染水の海洋放出の問題を考える」のご案内が届きました。
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CCNE公開フォーラム
「いま改めて、処理汚染水の海洋放出の問題を考える」
7/23(日)13時30分-16時00分
福島第一原発から発生し続ける汚染水について、政府・東電はこれまでにタンクに貯められた約133万トン(現時点)をALPSと呼ばれる多核種除去設備で処理した上で、大量の海水で薄めて海に放出する準備を進めています。
先ごろ、国際原子力機関(IAEA)はこの計画について、「国際的な安全基準に合致する」とする報告書を発表しました。これを受けて、政府やメディアなどから海洋放出計画が「科学的に正しい」などとする情報発信が強まっています。しかし、その「科学」がはたして問題を正確にとらえているのか、冷静に見極める必要があります。
この間、風評被害対策として巨額の資金が投入され、事故炉からの処理汚染水が、あたかも通常炉から排出される温排水と同じものであるかのように語られてきました。しかし、事故炉からの処理汚染水の多くにはトリチウム以外の放射性核種が基準を越えて存在しており、放出される放射性物質の総量も、放出が続く期間もいまだに明らかにされていません。
また、海洋放出をしなければ「廃炉や福島の復興ができない」かのような空気がつくられてきましたが、政府が前提とする「30~40年での廃炉」は実現性に乏しく、いかなる「廃炉」や「復興」が現実的かつ最善なのかについての開かれた議論がないまま、処理汚染水の海洋放出だけを急ぎ進めることは、あらたな核災害を発生させることに他なりません。
福島第一原発の汚染水問題は、事故発生直後から多くの人々によって警鐘が鳴らされ、代替案も含む提言がなされてきましたが、政府はこれらの意見に耳を傾けることなく、現在にいたっています。
日本国内のみならず国際問題化する中、この問題に長年かかわってきた登壇者によるリレートークとディスカッションを通じて、今いちど、私たち一人ひとりがどのようにこの問題をとらえ、行動できるかについて考えるフォーラムを開催したいと思います。多くの方々にご参加いただけると幸いです。
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■日 時:2023年7月23日(日)13:30〜16:00【オンライン(Zoom)開催】
■申 込:下記よりお申込みください。
●リレートーク:
1.「風評被害」のみではない、現実のリスクを考える
(1)IAEA報告書の矛盾、そして見過ごされていること
/ 細川弘明さん(京都精華大学名誉教授、CCNE福島原発事故部会員)
(2)東京電力の放射線影響評価の問題(満田夏花さん)
/ 満田夏花さん(国際環境NGO FoE Japan 事務局長/理事、CCNEアドバイザー)
(3)放出されようとしている「処理汚染水」とは
/ 天野 光さん(いばらき環境放射線モニタリングプロジェクト)
2.海洋放出は、廃炉や福島の復興に不可欠ではない
(4)海洋放出は避けられる――現実的な代替案
/ 川井康郎さん(プラント技術者の会、CCNE原子力技術・規制部会員)
(5)「処理水」の夢物語と廃炉をめぐる過酷な現実(菅波完さん)
/ 菅波 完さん(高木仁三郎市民科学基金事務局長、CCNE原子力技術・規制部会コーディネータ)
3. 地元は現状をどう受け止めているか
(6)汚染水問題と福島の漁業
/ 柳内孝之さん(小名浜機船底曳網漁業協同組合専務理事)
(7)復興と廃炉の両立とALPS処理水問題を考える福島円卓会議について
/ 林 薫平さん(福島大学食農学類准教授)
●全体ディスカッション:海洋放出の問題にどう向き合うか
・福島第一原発の廃炉と真の復興とは
/ 武藤類子さん(福島原発告訴団 団長、CCNE委員)
/ 八巻俊憲さん(元福島県立田村高校理科教員、CCNE福島原発事故部会員)
・今後に向けて(リレートーク登壇者の皆さんも加わって)
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