「おれたちの伝承館」、3.11&福島原発事故伝承アートミュージアム。
福島原発事故から12年。2023年7月13日、南相馬市小高区に小さな手作りの美術館がオープンしました。
彫刻家の安藤栄作さんが作品「鳳凰」を運び込んだと、FBに書き込んだのを読んでから4ヶ月近く、ようやく11月に入って、つれあいと行ってきました。
JR小高駅近くの空き倉庫を改装して出来た、「おれたちの伝承館」の中には、福島や原発事故を伝えるアート作品が並ぶ。
入り口を入ると、富岡町夜ノ森の桜のトンネルの写真。避難指示区域だったバリケードの先に浪江町津島の今野寿美雄さんの写真、そして彼の短歌。小林桐美さんの「強制避難区域に取り残された子牛たち」は、原発事故でとりこのされ餓死した子牛を和紙で造形した作品だ。飢えた子牛がかじった柱も生々しい。
吹き抜けになっている建物の中央には、巨大な木彫、彫刻家の安藤栄作さん彫刻「鳳凰」がそびえ立つ、天井には、山内若菜さんの絵画「命煌き」が広がっていました。
「おれたちの伝承館」は、2017年からアーティストの感性で福島原発事故の伝承を試みたプロジェクトである「もやい展」が前身。これまで、東京・練馬、石川・金沢、東京・江戸川、神奈川・横浜と4回開催してきた、もやい展のアーティストとスタッフが、南相馬市小高区の双葉屋旅館など地元の皆さんと連携して、空き倉庫を手作業で小さな展示場を設立したもの。
「おれたちの伝承館」は、展示するアーティストも来場者も一緒になって、「福島原発事故がもたらした教訓を我がこととして見つめ直し、自らのまことの表現で後世に語り紡いでいけるきっかけの場、その名も『おれたちの伝承館』になればればと願っています」と記しています。
住所:南相馬市小高区南町2の23。
開館時間:午前11時から午後5時30分(最終入館午後5時)。11月26日まで毎週金、土、日曜日と祝日、その後は不定期。詳細はおれたちの伝承館・もやい展のフェイスブックやホームページで確認。
問い合わせ:事務局=090(4311)4402=