原子力市民委員会から、緊急オンライン・リレートーク「放射能に汚染された土の無秩序な拡散につながる『除去土壌の再生利用』はありえない」のご案内が届きました。
いわゆる除去土壌(除染土、汚染土)の全国での‟再生利用”を可能とする省令案がまもなくパブリック・コメントにかかる予定のため企画されたものです。
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緊急オンライン・リレートーク
放射能に汚染された土の無秩序な拡散につながる
「除去土壌の再生利用」はありえない
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日本政府(環境省)は、福島第一原発事故後の除染で大量に発生した放射能に汚染された土を、全国各地で「再生利用」する準備を進めており、年明け早々にも省令案をパブリック・コメントにかける予定です。
現在、福島県内に貯蔵されている約1300万㎥の汚染土について、いったん法律で「県外で最終処分」することを定めたものの引き受け先がないため、「最終処分量を減らす」ことを目的におこなわれる事業です。
本来、放射性物質は集中管理が原則であり、この事業は、膨大な費用かけて回収したものをふたたび膨大な費用をかけて拡散させることの問題もさることながら、再生利用を進めることによる環境汚染・健康リスクの問題、法令上の不備などさまざまな問題をかかえており、地域の新たな分断にもつながりかねず、実施させるわけにはいきません。
実は、環境省は4年前にも省令案をパブコメにかけており、この時は省令改正を見送りました。その際、原子力市民委員会(CCNE)は以下の声明を発出していますが、当時指摘した問題は何ら解消されていません。
改めて、この再生利用の問題を整理し、環境省による放射能の拡散を阻止するための契機にしていただければと思います。ぜひご参集ください。
■日 時:2025年1月15日(水)14:30〜16:30(最長17時まで)【オンライン(Zoom)開催】
■プログラムと出席者(予定):
(1)リレートーク(各10〜15分)
「住民置き去り、福島復興という「欺瞞」の中での汚染土再利用」
/ 和田央子(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会、放射能拡散に反対する会)
「除染土再生利用をとりまく法制度上の問題」
/ 茅野恒秀(信州大学人文学部准教授、CCNE政策調査部会長)
「8000ベクレル土壌がもたらす被ばく影響」
/ 黒川眞一(高エネルギー加速器研究機構・名誉教授)
「汚染土粉じんの拡散と吸入リスク」
/ 青木一政(ちくりん舎、放射能拡散に反対する会)
「IAEA専門家会合最終報告書の問題」
/ 濱岡 豊(慶應義塾大学教授、CCNE福島原発事故部会)
「住民はどのように対処してきたか」
/ 満田夏花(FoE Japan 事務局長、CCNEアドバイザー)
「放射線審議会で何が議論されているか」
/ まさのあつこ(ジャーナリスト)
「除染土はどのように扱われるべきか」
/ 大島堅一(龍谷大学政策学部教授、CCNE座長)
(2)パネル・ディスカッション
■申 込:下記よりお申込みください。
※この企画は、後日Youtubeで公開します。Zoomのウェビナー形式で開催し、ご質問やご意見は当日の質疑応答(Q&A)で受けつけます。
■共 催:放射能拡散に反対する会、原子力市民委員会(CCNE)
■問い合わせ先: