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一般質問の報告3ーいわきFC新スタジアム整備の諸課題、地域公共交通と福島臨海鉄道の旅客運行

6月9日に行われた、いわき市議会6月定例会の私の一般質問の詳細を3回に分けてご報告する3回目です。

1 いのちを守る、高齢者・障がい者、誰もが暮らしやすいまちについて(第1回)
(1)いわき市配食サービス事業の見直しに伴う福祉サービス低下の防止について
2 内田市政4年間と共創のまちづくりについて(第2回)
(1)令和3年9月5日執行いわき市長選挙公報の公約実現について
(2)内田市政4年間における「まちづくりの経営指針」の実現について
(3)共創のまちづくりの具体化、住民自治と域内分権の仕組みについて
3 いわきの再生と地域課題の解決について(第3回)
(1)いわきFC新スタジアムの小名浜臨海部への整備に伴う諸課題について
(2)小名浜港周辺の課題について

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 6月定例会        一般質問  項目          2025.6.9

大きな第三点は、いわきの再生と地域課題の解決について、です。

1点目は、いわきFC新スタジアムの小名浜臨海部への整備に伴う諸課題について、です。

 3月28日、いわきFCは、新ホームスタジアム「IWAKI STADIUM LABO」(いわきスタジアムラボ=仮称)の整備候補地をいわき市小名浜港の県有地とし、現在福島県と調整を行っています。いわきFCは、6月末期限のJリーグへのスタジアム整備計画提出時までに、具体的な予算・整備内容等の内容を詰めます。

まず、津波被災地域への整備について、施設1階を駐車場としピッチは2階に設置するなど、避難対策も含めて市民の安全確保は、どう担保するのか、お尋ねします。
 —答弁(総合政策部長)
小名浜港周辺エリアにつきましては、アクアマリンふくしま、いわき・ら・ら•ミュウ、イオンモールいわき小名浜などが立地しており、県内有数の観光地となっています。
 加えて、新スタジアムの整備により、さらなる賑わいの創出が予想されますことから、津波対策も含め、市民、観光客等の皆様の安全を確保することは、極めて重要であると認識しています。
 このため、市といたしましては、今定例会に補正予算として提案しております「小名浜港周辺のエリア価値向上に向けた可能性調査事業」において、防災や交通対策などハード、ソフト両面から検討を進めます。
 また、いわきスポーツクラブにおきましても、市民の皆様やサポーターの皆様から寄せられている津波に対する懸念の声など、を真摯に受け止め、安全安心を前提とする施設計画について、具体的に検討していくものと伺っています。
 
 津波の浸水想定区域ですから、やっぱり安全の確保がどう担保されるのかということが一番最初の前提になると思うんです。そこのところは重々承知しておられると思いますので、抜かりの無いように対応してもらいたいと思います。

次に、臨海工場地帯への整備について、強風による人や物に対する影響、工場からの煤煙等による人体への影響、施設への塩害など、立地条件による諸対策をどうするのか、お尋ねします。
 —答弁(総合政策部長)
 新たなスタジアムにつきましては、今月末までにJリーグに整備計画を提出した上で、クラブとして設計作業に着手し、2027年(令和9年)中の着工を目指して検討が進められることとなります。
 このため、議員お質しの立地条件による、様々な課題につきましては、実施主体となるいわきスポーツクラブにおいて、今度の設計作業の中で、対応策についての検討が進められることとなります。
 また、先ほど、ご答弁申し上げました、市の可能性調査においても当該エリアに来訪される皆様に安全・安心な環境を提供できるよう、鋭意検討を進めていきます。

次に、駐車場の確保について、小名浜道路の供用開始を踏まえて、駐車場の確保のために、3号埠頭の全面的な活用を福島県に求めてはどうか、お尋ねします。
 —答弁(総合政策部長)
 駐車場の確保につきましては、小名浜港周辺の今後の成長可能性を踏まえると、非常に重要であると認識しています。
 また、整備候補地の所有者であり、港湾管理者でもある福島県からも課題として指摘されております。
 このため、可能性調査においては、来訪者の交通手段の需要予測を踏まえた、適切な駐車台数等についても検討することから、
 議員お質しの3号ふ頭の活用も含め、エリア全体としてのあるべき姿を導き出して参りたいと考えています。

次に、スタジアムビルへの小名浜地区の公共施設の入居について、市は小名浜地区の公共施設をスタジアムビルに入れる考えではないのかとの観測もありますが、津波被災地域への公共施設の配置はやめるべきではないか、お尋致します。
 —答弁(財政部長)
 津波浸水想定区域や津波災害警戒区域など、津波発生時の災害リスクがある地域への公共施設の配置については、慎重に検討すべきものと認識しています。
 スタジアム候補地についても、当該区域内であることから、スタジアム全体でしっかりとした安全対策を講じていく必要があります。
 そのため、今般の補正予算で提案させていただいている、可能性調査において、防災対策についても、ハード・ソフト両面から検討を進めることとしています。
 従いまして、公共施設の配置の可否については、その調査結果と結果に基づく具体的な対策内容など、を踏まえながら、市として、市民の皆様にとって何が望ましいかといった観点から、適切に判断していくべきものと考えています。

 思い起こせば、14年前の(東日本大震災の津波被災の時)あそこの産業道路には大きな台船が打ち上げられていたわけですね。私も12日の午前午後に参りましたけど、大変な状況でありました。そういうことが想定される以上は、地区防災の本部になる支所をそこに機能としていれるというのは、私は不適当だと、不適切だと思いますので、このことについては慎重に扱うべきだと思います。

次に、民設民営と市民の合意形成について、先般、経済4団体により新スタジアム整備に伴う、市の財政支援の要請がありました。これまで本市としては、J3対応のいわきグリーンフィールドの建設の際にも約21億円を支出し、さらに新スタジアム整備による施設建設から運営・維持管理などのランニングコストまで本市が財政支援を継続して行うとなれば、現在、公共施設等総合管理計画により施設統廃合による市民サービスへの一定の低下の受け入れを市民に求めていることからも整合性に疑問が残ります。市民の間でランニングコストを市税負担については、大きな根強い反対の声があります。新スタジアム建設整備にあたって本市の財政支援については慎重に対応していく必要があると考えています。市民の賛否が分かれる事態が想定されるところから、9月市長選の争点化も考えられますが、市長は市民の合意形成をどのように図るのか、お尋ねします。
 —答弁(市長)
 スタジアムにつきましては、現在、いわきスポーツクラブが主体となって、民設民営を前提に検討が進められております。
 こうした取組みに対し、市では、これまで用地に係る調整や、外部資金の獲得に向けた調査・検討などを進めてきました。
 その中で、用地に係る調整は継続しつつ、スタジアムに係る財政支援としては、民間主導で整備された先行事例である長崎市の長崎スタジアムシティや今治市のアシックス里山スタジアムを参考に、企業版ふるさと納税を活用することとし、本年7月からの寄附の受付に向け、準備を進めているところです。
 一方、先ほど議員からもご指摘がありましたとおり、新スタジアムは、津波等の防災面、あるいは、交通渋滞や駐車場など、解決すべき課題もあり、市民の皆様からもご心配の声が寄せられております。
 こうした課題に対して、将来のまちづくりの観点から、市の公共的役割として、防災や交通・都市基盤など、地元自治体としてどのように関わるべきか、そのあり方については、今般の可能性調査の中で、年度末を目途に、様々な角度から検討を進めていきます。
 市といたしましては、この調査で得られた結果を、しっかりと吟味し、分析した上で、市民の皆様に対し、丁寧に説明してまいりたいと考えております。

 可能性調査をまとめて諸方面からの諸課題を検討した上で判断するということでありますが、いずれにしても、本件については市民の財政負担を極力抑えるということで対応する必要があると思います。そこをまちがうと、折角14位まで上がってきたFCの矛先を鈍らせることにもなると思いますので、全体が了解できる中身に是非とも持っていくべきであると思います。

2点目は、小名浜港周辺の課題について、です。

まず、いわき・ら・ら・ミュウの道の駅化に伴う課題について、障がい者用駐車場や24時間トイレの整備、車両用動線、オートバイ駐車場やオートバイ神社の屋外化による活用など、道の駅化に伴う課題について、本市はどう対応するのか、お尋ねします。
 —答弁(観光スポーツ文化部長)
 道の駅いわき・ら・ら・ミュウは、民設民営による道の駅として本年I月に登録され、必要な機能の整備や運営は、株式会社いわき市観光物産センターが担います。
 本年9月のオープンに向けて、登録の条件とされている24時間利用可能なトイレや、情報発信施設の整備等を行います。
 また、利便性向上のひとつとして、障がい者などが利用する優先駐車場に屋根を設置します。
 このほか、同センターにおいては、オートバイ専用駐車場やオートバイ神社を、同施設南側の隣接地を利用し設置することを検討しています。
 しかしながら、設置にあたっては、土地所有者である県の許可が必要であり、すぐには対応できないなど、の課題もあります。
 市としましては、関係機関との調整など、同センターと一丸となって、課題解決に向けて取り組んでいきます。

次に、地域公共交通と福島臨海鉄道の旅客運行について、福島臨海鉄道は、東邦亜鉛の操業停止に伴って、今では貨物コンテナも午後運行の1往復という現状です。(バス・タクシーのみの小名浜地区の公共交通にあって)過去においては、1997年、2004年、2005年と臨時列車を導入して旅客化をやったという運行実績があります。いわきFC新スタジアム整備を踏まえアクセスの確保、シャトルとして例えば小名浜泉間から平までの延伸やイオンモール前の駅化、車両、さらにはATS(自動列車停止装置)等の整備などを総合的に検討して、いわきFCホーム戦の開幕日や花火大会時の旅客運行も含めて、市長は関係機関に働きかける考えはないか、お尋ねします。
 —答弁(市長)
 福島臨海鉄道の旅客化については、観光客や地域住民にとって有効な移動手段になり得るものとして、これまでの小名浜港周辺地区の開発の際にも度々、話題として取り上げられてきました。
 また、今般、いわきスポーツクラブにより、新スタジアムの整備候補地が公表されて以降、改めて、旅客化を期待する声もいただいています。
 過去の検討や福島臨海鉄道との協議においては、旅客化へ向けた施設の改修や新たな保安装置の設置、旅客車両の導入など、大規模な整備と多額の費用が伴うため、それらへの投資の是非や採算性の確保が課題にあげられてきました。
 このような中でも、今回示された、新たなスタジアムの整備は、小名浜地区、ひいては本市の更なる交流人口の拡大につながるものと捉えており、その実現へ向けては、交通利便性の向上と併せて検討してくことが、肝要であると認識しています。
 このため、今回実施する可能性調査を進める過程において、福島臨海鉄道や関係機関とも.意見交換などを行いながら、多角的な視点を持って、地域の実態に即した移動手段のあり方について検討を重ねていきます。

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by kazu1206k | 2025-06-12 15:26 | 議会 | Comments(0)