3月28日、いわき市文化センターで脱原発福島ネットワークによる「東電福島第一原発事故から15年〜歴史と今を考える集い」が開かれました。
東電福島第一原発事故から15年。事故の収束はおろか、誰も責任を取らず、被害者の望む賠償もなく、汚染水の海洋投棄や汚染土の再利用によって放射性廃棄物が再拡散され、放射線防護の責任が個人に転嫁されている中で、原発が社会に何をもたらしたのか、どうしたら脱却できるのか、あらためて福島原発の歴史と今を学び考える集会でした。
集会では、犠牲者追悼の黙祷に始まり、主催者挨拶に続いて、最初に、双葉地方原発反対同盟代表の石丸小四郎さんが「原発誘致と双葉地方原発反対運動の歴史」を報告、1945年から2011年に至る国の原子力政策と東京電力福島原発は、商業利用しながら実験研究を進める施設であり、事故が続発する酷い実態であったこと、それに対する双葉地方の原発反対運動の歴史を、双葉地方原発反対同盟の結成、第二原発建設公聴会阻止闘争、双葉高校新聞事件、富岡町のホッキ貝からコバルト60の検出、被曝労働者の生活・労働・健康実態調査の実施、第二原発再循環ポンプ破損事故、プルサーマルに反対する福島県民会議と俯瞰して「過去から学べない者は、再び過ちを繰り返す!」と警鐘を発しました。会場には、「美しい郷土を守ろう 原発反対」という双葉原発反対同盟の旗やチラシなども並べられ、参加者が当時の貴重な資料に見入っていました。
次に、脱原発福島ネットワーク世話人の佐藤和良が「福島第一原発事故の現状と植民地化された復興」を報告、①2011年3月11日の福島第一原発事故の背景と責任は、国策としての原発推進体制=原子力ムラにある。②事故による東日本の放射能汚染により、地域コミュニティの崩壊、長期の低線量被曝の強制による原発棄民政策が進行しており、これに対し、安心して健康に生きる権利を求めて立ち上がった「東北の鬼」が私たちだ。③事故15年の現状ー植民地化された復興、低線量被曝を強いる「新たな住民の移住・定住」、姿の見えない廃炉、汚染水対策、汚染土問題、放射線被曝の個人管理、福島イノベーション・コースト構想などに対し、人間の復興を目指して市民活動を続けようと訴えました。
さらに、歌人の三原由起子さんが「復興と言われてしまえば本当の言葉にできない空気」を話し、いくつかの作品を紹介し、復興は「演出」であると、喝破しました。
・ipad片手に震度を探る人の肩越しに見るふるさとは 赤
・「元気だよ、被曝してるけどね」って笑顔の絵文字の返信メール
・「仕方ない」という口癖が日常になり日常を無くしてしまった
・山なみの青、海の青、空の青、何も無かったように親しい
・汽船ゆく大海原に「処理水」と人の名付けし水放つらし
・わが店に売られしおもちゃのショベルカー大きくなりてわが店壊す
・商店街の更地を指して復興という人われの心を知らず
・復興と言われてしまえば本当の言葉にできない空気
・復讐と同じくらいに復興という語おそろし人が恐ろし
・復興は「なかったこと」の連続で拠り所なきふるさとになる
・沈黙は日ごとに解けていくように一人ひとりと声を束ねて
★現在の復興は「演出」である(復興のあり方を注視していきましょう)
その後、「事故から15年を語る」として、参加者みんなが10グループに分かれてのグループトークを行いました。先に、司会者から3つの問いに対し、手が動くままに数秒間で答えを書くジャーナリングが呼びかけられ、意識してなかった思いを引き出す行為のあとでグループトーク。短い時間で深い内省にもつながり、対話にもいい影響が出ました。
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