東京電力と水谷建設事件、福島原発疑惑のゆくえ
2006年 10月 17日
公開質問状は、東京電力が「Jヴィレッジ」や福島第二原発浚渫工事など水谷建設、前田建設工業が関わった各工事での契約の公正性と透明性について、県民に明確に説明する責任があるとして、以下の事実関係の公表と対応を求めていたもの。
1、「Jヴィレッジ」建設を福島県に申し入れた際、水谷建設元会長が「東電のメッセンジャー的なことをしていた」件について、その役割や成功報酬等の事実関係を明らかにすること。
2、水谷建設が前田建設工業の下請けとして「Jヴィレッジ」の造成工事及び福島第二原発浚渫土砂構外搬出工事を施工した際の経緯や契約内容など事実関係を明らかにすること。
3、企業が果たすべき社会的責任として、企業倫理遵守に関する行動基準で工事契約の公正性と透明性をどう確保しているのか明らかにすること。
福島県知事は辞職したが、捜査の端緒であり上流部である水谷建設と前田建設工業、東京電力の資金の流れは、完全に明らかにされていない。
釈然としないものが未だに県民の間にわだかまっている。
東京電力の福島第一原発7.8号機の増設計画とサッカーナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」の福島県への寄付。老朽炉福島第一原発3号機でのプルサーマル計画。
前田建設工業の下請けとして「Jヴィレッジ」造成工事や福島第二原発浚渫土砂構外搬出工事を行い「東電のメッセンジャー的な」存在とされる水谷建設元会長。
水谷建設が60億円で請け負ったとされる福島第二原発浚渫土砂構外搬出工事の積算根拠は、果たして適正かつ公正なものだったのか?
東京電力は、2002年の損傷隠し不正事件以来「企業倫理遵守に関する行動基準」において法令遵守を宣言している。
しかし、東京電力は、この問いに口をつぐんだままだ。
