人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「原爆投下はしょうがない」久間防衛大臣、解釈改憲進める安倍内閣

6月30日未明、異例の延長国会は、事実上終了した。
安倍内閣は、数にものをいわせた強引な手法で、強行採決に次ぐ強行採決を繰り返し、社会保険庁改革関連法や改正国家公務員法などの成立をはかった。
改正国家公務員法は、国家公務員の天下りあっせんを官民人材交流センター(新人材バンク)に一元化する内容だが、委員会採決を省き本会議に中間報告して採決したもので、まさに、「参院の存在意義を根底から否定するもの」というほかない。

政局は、7月29日投開票の第21回参院選に移ったが、この日、久間防衛大臣は、大学の講演で、昭和20年8月9日の米国による長崎への原爆投下が、終戦を早め、旧ソ連による北海道侵攻を防いだとして、「原爆を落とされて本当に悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったのだと、そういう頭の整理で今、しようがないなと思っている」と発言した。久間防衛大臣は長崎県出身である。

安倍首相は「米国のそのときの考え方を紹介すると同時に、原爆の惨禍の中にあった長崎について、『自分としては忸怩(じくじ)たるものがある』という考え方も披瀝(ひれき)されたと聞いている」、問題はないとの認識だが、「原爆投下は21万人の市民の命を奪い、今なお26万人に上る生存被爆者を苦しめる残虐行為で、世界で唯一その惨状を経験した国の閣僚として、発言はあまりに非常識としか言いようがない」「核兵器の使用はどのような意図であれ、絶対に許されていいものではない」と被爆者団体等は発言に抗議し、取り消しを求めている。

現職の久間防衛大臣の「原爆投下はしょうがない」との発言。本当に「しょうがない」のか。
原爆の放射線に生きながら焼かれ亡くなったヒバクシャ、今なお低線量被曝に苦しむ多くのヒバクシャの方たちにとって、到底、納得も理解もできるものではない。

おりから、安倍首相は、お気に入りの人物を集めた有識者会議なるものをもって、集団的自衛権を認め、解釈改憲の果てに、アメリカの戦争に自衛隊を投入しようとしている。
強行採決の連発の安倍首相では日本は壊れてしまうのではないか。
この参院選は、日本にとって、日本国民にとって、重大な歴史的選択となった。

  川田龍平を応援しています
by kazu1206k | 2007-07-01 08:33 | 時評 | Comments(0)