映画「ヒバクシャ–世界の終わりに–」、鎌仲ひとみ監督を迎えて
2007年 08月 21日
鎌仲ひとみ監督は、1回目と2回目の上映の間に、映画「ヒバクシャ」について語った。
1998年、バグダッドの小児病院白血病棟での14歳の少女との出会い。
その少女ラシャ・アッバースは、
「親愛なるカマ、どうか私のことを忘れないで」と書き残してなくなる。
旅は、イラクから、広島、長崎、アメリカのハンフォードへと続いていく。
劣化ウラン弾で苦しみ死んでいくイラクの子どもたち、
低線量被曝で政府にも見捨てられてきたヒロシマ、ナガサキのヒバクシャ、
そして、アメリカのハンフォード核施設の風下、
放射能汚染でがんに冒され次々の死んでいく人々。
たどり着くのは青森県六ヶ所村の再処理工場だ。
映画は次作の「六ヶ所村ラプソディ」を暗示する…。
核、そしてそれに伴う放射能汚染の問題に、ドキュメンタリー映像作家として、人間・鎌仲ひとみがぶつかっていく。
映像は、その思考と行動を紡いでいく。
講演で、人間・鎌仲ひとみは、感極まっていたが、映像は淡々と、静かに流れていく。
わたしは、人間・鎌仲ひとみの潜めた息づかいを感じている。