東電の地震検証のいい加減、柏崎原発の解放基盤表面の揺れで評価せず!
2007年 10月 16日
それは、全原発で設計時の基準地震動を上回るが、「設計に余裕を持たせており、想定を超えても安全上重要な機器が壊れて機能が損なわれる恐れはない」というものだ。
しかし、今回の検証は、柏崎刈羽原発の基礎版上の床応答スペクトルをそのまま福島原発等の基礎版上床応答スペクトルとして適用したもの。それでさえ、福島原発の結果は、他の原発と比べても「安全余裕」がほどんどない箇所が多い。
旧耐震指針でさえ「原子炉施設の耐震設計に用いる地震動は、敷地の解放基盤表面における地震動に基づいて評価しなければならない」としているのに、今回の検証たるや、新潟県中越沖地震の柏崎刈羽原発の解放基盤表面の揺れ最大加速度993ガルの地震動で比較していないのだ。これでは、「設計に余裕」があるか検証できるはずもなく「安全宣言」できる代物ではない。
柏崎刈羽原発について、9月27日、新潟県知事は、今後の調査次第では「廃炉もあり得る」と県議会で答弁しているが、いまこそ、国は、杜撰な新原発耐震設計指針を見直さなければならない。地震列島=日本の原発耐震安全性は、根底から見直す必要がある。