救急医療と医師不足で、いわき市地域医療シンポジウム
2008年 02月 17日
テーマは、「医師不足とその周辺問題」と題して、救急医療と医師不足を取り上げました。
はじめの一般講演では、平成20年度実施予定の障がい者歯科診療について、医師会からアンケート調査の内容が報告されました。薬剤師会からは後発医薬品についての講演がありました。
基調講演は、「救急医療の適正利用」と題して、市の消防救急隊、救急告示病院として市立常磐病院と福島労災病院そして呉羽病院、市民の代表がそれぞれ発言。
「地域医療を考える」ディスカッションでは、救急患者の10回以上受け入れ拒否問題が、大きく報道されたあとだけに、大いに議論が沸騰しました。
かかりつけ医に夜間連絡が取れない現実、2次輪番病院で当直医1名が必死で対応している過酷な勤務状況、頼みの共立病院救急救命センター長の切実な訴えなど、地域医療の最前線で市民の命を守るために、奮闘している現場の実態が明らかになりました。
先進諸国の中でやはり医師不足である日本。臨床研修医制度の導入による勤務医の偏在。政府による医療費削減策が撤回されない現状の中で、何としても地域医療の崩壊を食い止めなければならない。
そんな思いで始まった行政、医師会、病院協議会の「いわき市地域医療協議会」。
限られた医療資源を配分して、当面する危機を突破しなくてはならない。
当面、17ある2次輪番病院を再編して、開業医も輪番体制に参加していただき拠点的に集中整備すること。
共立病院の救急救命センターへの投資拡大も、必要であろう。