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障害者自立支援法下の閉塞感、人材流出、サービス低下の施設現場の声

障害者自立支援法下の閉塞感、人材流出、サービス低下の施設現場の声_e0068696_961153.jpg「障連協」と市議会市民福祉常任委員との懇談会が、5月8日、施設見学の後に行われました。

「いわき地区障がい者福祉連絡協議会」(略称、障連協)は、障がい者福祉の向上を目指して、いわき市内の障がい者福祉サービスを提供する30団体が参加、多様な活動しています。
しばらく途絶えていた、市議会市民福祉常任委員との懇談会も、昨年復活しました。

懇談会で話題になった、最大の制度的問題は、悩み多き現場に大きくのしかかる「障害者自立支援法」です。
報酬単価の低下、サービスの低下、人材の流出、押しつぶされそうな現実の中で、障がい者福祉向上の一念で、サービスの維持に苦闘する現場責任者の方達の声を、お聴きしました。

・「移動支援、移動期間中は報酬の対象にならない。やればやる程赤字になる単価設定が問題」
・「通所サービス、10対1の単価が安すぎる。職員一人に利用者5〜6人が標準」
・「年金で生活ができない。応益から応能負担に戻すべきだ」
・「自治体は国に問題点を言っていくべきだ」
・「障がい者の地域移行でも、行く場所がない現実をもっと考えて欲しい」
・「市は、家賃補助を継続して欲しい。地域移行でも日曜日にテレビを見て壁に向き合っているのは残念だ」
・「身体障害者の半分が地域に行かなければならないが、暮らせるのか疑問だ」
・「年間60万の年金、高い人でも月額1万円の工賃で、地域生活はできない」
・「市営住宅のバリアフリー化や家賃補助をして欲しい」
・「報酬単価が低く、人件費が確保できず、3分の1がパート。9割が非正規労働者という職場さえある」
・「将来に希望が見えない業界で、中核的な人たちが退職している。人が確保できないことが最大の問題だ」
・「国の制度変更に、自治体として、市は市民をどう考え、施策を工夫するのか」

アリオスがいわきの文化拠点としてオープンする中で、「弱い人、障がい者を大事にしない文化ではダメだ。昔も金はなかったが、現在のような閉塞感はなかった」という言葉が、わたくしには重く心に残りました。
自治体も、議員も、障害者自立支援法の見直しへ、奮闘努力しなければなりません。
by kazu1206k | 2008-05-11 10:15 | 福祉医療 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k