許されぬ!小名浜上神白の産業廃棄物不法投棄事件
2008年 06月 05日
先月29日、茨城県警は、茨城県つくば市の建設会社経営者ら4人を廃棄物処理法違反の疑いで逮捕した。茨城県警の調べでは10トントラック2,500台分、約4万4千立方メートルの廃棄物が捨てられていた。
廃棄場所は、東京都の不動産会社がゴルフ場用地として買い占めたものを借りた土地で、不法投棄が発覚しないよう廃棄物は残土で覆っていた。4人は都内などの解体業者らの建設廃材などを、通常の3分の1程度の料金で請け負っていたとされる。
この土地は、もともといわき市内の業者が残土捨て場として使っていた。
平成18年、住民が早朝3〜5時頃からダンプ6〜15台が停車しているため不審に思い、「産廃の投棄ではないか」と行政区長に駆け込み小名浜支所に通報されている。
市の廃棄物対策課にも通報し、搬入土砂の成分分析をしてもらうが「廃棄物の混入はない」、水質検査も「何もない」との連絡だったという。
行政区長さんは、大型車進入禁止区域のため、いわき東警察署にも出向き、2〜3月単位の許可が出ていることを確認している。
平成19年には、行政区の役員会でも問題となり、本年2月の江名地区まちづくり協議会といわき市の意見交換会の際にも、「上神白における不法投棄対策の状況」として、質疑された経過がある。
周辺住民の通報、行政区長さんの要望にも係らず、茨城県警の内偵による検挙まで、廃棄物不法投棄の事態は掌握されなかった。
業者が巧妙だったというのが、廃棄物対策課のコメントだが、当初から通報してきた住民にとっては、残念至極、遺憾極まりない事態という他ない。
断固、原状回復を求めていく。
約4万4千立方メートルの廃棄物が「投げられ損、捨てられ損では済まされない」。