8月末豪雨被害、「限界集落」田人町石住の綱木地区の実情
2008年 09月 02日
9月1日、8月28日の豪雨被害を調査するため、田人町石住の綱木地区に入りました。
綱木地区に入る谷沿いの狭隘な市道では、8月28日の豪雨で至る所で出水や崖崩れのあとが見られ、集落に入っても、至る所で小さな小川が鉄砲水となって岩石や木々を運んだ痕跡がみられました。
大きな被害は、周囲の山から谷筋の小川に鉄砲水が出て、大量の岩石土砂、倒木などが流出、水田約1反歩を覆い尽くしたものです。
所有者の平子さんのお話では、29日の朝起きてみると、驚くべき光景が広がっていたということで、大変落胆されていました。
山間部の寒冷地である綱木地区は、現在世帯数13戸。約24人。70歳以上、80歳や90歳の一人暮らしの方が多く、人口の50%が65歳以上の高齢者である「限界集落」です。
80歳を超えた一人暮らしの女性の家の前では、河川が氾濫し、家へ入る道が大きく削られる被害がでていました。歩くのが少し不自由なこの女性は、小さな手押し車に頼って生活していますが、石ころだらけで凹凸の激しい現状では移動がままなりません。「何とか直してもらえませんか」と、訴えておられました。
高齢者の一人暮らしの方が多い「限界集落」綱木地区の災害復旧は、地区住民のみでは不可能で、行政としての、速やかな温かい支援が必要です。
「安全安心のまちづくり」は、山間地の被害を受けた住民に、十分応える災害復旧をしていくことが大切です。
河川の護岸整備も含めて、今後の防災対策も手を打っていかねばなリません。