環境省、CO2削減策なくば小名浜火力発電所計画に反対
2008年 10月 02日
環境省は、同規模の天然ガス火力発電に比べて、温室効果ガスの二酸化炭素排出量が2倍以上になるを石炭火力発電所について、今後は、排出量を大幅削減する対策を併用しない新設計画には反対する方針を固め、強い姿勢で環境影響評価(アセスメント)の手続きに臨む、と報じられました。
小名浜火力発電所のCO2の年間排出量は228万トンで、約44万世帯の1年間の排出量に相当します。報道では、小名浜火力発電所は石炭を使い単位発電量当たりの二酸化炭素(C02)排出量が非常に大きいが、排出抑制対策が取られていないと指摘し「石炭火力発電を否定はしないが、CO2排出抑制が大きな目標であるときに、このような計画が国民に受け入れられるとは思えない」、今後、手続きの一環として環境相の意見が求められるが「(建設が)認められることには強い抵抗感がある」と反対を表明しました。
他方「石炭火力はエネルギー安全保障上、非常に重要」と指摘し、排出量を抑制できる「石炭ガス化複合発電(IGCC)」などの新技術を用いれば容認することを示唆したといわれます。
出力計40万キロワットの小名浜火力発電所は、12年の稼働を目指して環境影響評価(アセスメント)の手続きに入っており、近くいわき市長の意見も福島県知事に提出される予定です。市長の意見には、環境の保護、公害の回避と二酸化炭素の排出抑制を求める市民の意見が適切に反映されることを切に望むものです。