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2017年 12月 27日 ( 1 )

「自然エネルギー」の送電線利用拒否で申し入れ

 12月26日、脱原発や自然エネルギー推進に向けて活動している207団体が加盟している市民団体「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」は、送電線の空きがないとの理由で、大手の電力会社が自然エネルギー事業者の送電線利用を拒否していることに対して、電気事業連合会会長と資源エネルギー庁長官に申し入れ書を提出しました。
 資源エネルギー庁に訪れたメンバーは、大手電力会社が、停止している原発や新設する原発が稼動することを前提に送電線の空き容量を計算していると批判。実際の使用実態に合わせて計算するよう行政指導するように求めました。幹事長の河合弘之弁護士は、全国の自然エネルギー事業者から、悲鳴のような声が届いてるとして、「『空き容量ゼロ』というインチキな論理によって、自然エネルギーの推進が妨害されている。実効性のある行政指導をお願いする」と力をこめました。
 資源エネルギー庁電力基盤整備課は「送電線補強をすると費用や期間がかかる。既存のものを最大限活用するよう国で議論している。解決に向けて全力を尽くしたい」と話しました。
 以下に申し入れ書を掲載します。
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平成29年12月26日

経済産業省 
資源エネルギー庁長官
日下部 聡 様


  原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
       会 長 吉原  毅
      幹事長 河合 弘之

【申し入れの主旨】

大手電力事業者に対して、自然エネルギー事業者に対する「空き容量ゼロ」を理由とする系統連系(受電)拒否をやめるよう強力に指導することを求める。


【申し入れの理由】

当連盟は、日本国内における、原発ゼロを求める諸団体及び自然エネルギー推進を行う諸団体の連合組織であり、加入団体数は207である。当連盟は、以下のとおり申し入れをする。
 風力や太陽光などの自然エネルギーは世界的に見ると、その大幅なコストダウンの影響で大発展を遂げている。その経済的利益は、国にとっても、電力事業者にとっても、今や明らかであり、自然エネルギーの拡大が遅れることは、その国の経済の停滞を直接に招くことは明らかである。日本経済新聞その他主要報道機関も、自然エネルギーにおける我が国の大きな立ち遅れについて連日のように警告を発している。
 しかも、自然エネルギーの拡大は脱原発と温室効果ガスの削減にとっても不可欠の政策である。
 我が国の自然エネルギーの発展を妨げている最大のものは、政府及び電力会社による政策妨害である。これが撤廃されれば日本の自然エネルギーは極短期間に急発展を遂げ、世界の水準に追いつくことができる。
 その政策妨害の主なものは、(1)「接続可能量」という電力会社が各社毎に恣意的に設定する上限(2)送電線増強のための巨額負担金の要求と超長期間の工事期間の設定(3)「各送電線の空き容量ゼロ」である。
 今般はこのうちの(3)について改善を申し入れるものである。
 「送電線の空き容量ゼロ」とは、次のような問題である。
 中小の発電事業者が自然エネルギーで発電して売電しようとすると、その送電線を所有する大手電力事業者が、その送電線には空き容量がないということで、系統連系(受電)を拒否するということである。
 朝日新聞2017年11月9日社説『再エネの普及 送電線の「空き」活用を』は、次のように報じている。
 「本当に空きはないのか。京都大学の研究グループが青森と秋田、岩手、山形4県の基幹送電線について、全国の送電網利用を監督する公的機関が公表したデータを基に分析すると、実際には2〜18%余りしか使われていないことがわかった。北海道でも同様の結果だった。電力大手各社は空き容量の計算方法の詳細を明らかにしていないが、基本的には先着順に接続契約している発電設備がすべてフル稼働した状況を前提にしているという。今は止まっている原発はもちろん、未完成の原発なども計算に含めている。」
 要するに、送電線はガラ空きなのに、極めて不確実な自社の原発の将来の予定分などを口実に満杯と断っているのである。これは、あまりにも不合理である。
 当連盟は、このような系統連系(受電)拒否をただちに改めるよう申し入れるものである。
 この受電拒否をやめれば、それだけで事態は改善される。同時に上記の(2)「送電線増強のための巨額負担金の要求と超長期間の工事期間の規定」という問題点も解消される。そして我が国の自然エネルギーは急拡大する。我が国における自然エネルギー発展阻害原因は、前記のとおり、主なだけでも(1)〜(3)がある。そして、政府や電力事業者は、その障害の正当性を様々な技術的理由をもって主張する。しかし、そのような障害は、ドイツ、デンマーク等の欧米そして中国等自然エネルギー先進国で主張されていることはない(もしくは克服されている)。欧米や中国でできていることが我が国でできないはずはない。
 電力事業者は、率直に「空き」がある事実を認め自然エネルギーを受け入れるべきである。
 自然エネルギーの発展は、電力事業者にとっても大きな利益となる。電力事業者自身が大規模に自然エネルギーに取り組めば、燃料費はゼロで、建設費用も建設期間も少なくて済む自然エネルギーは、電力事業者に多大な利益をもたらすことは確実である。
 以上のとおりなので、経済産業省及び電気事業連合会においては、大手電力事業者に対して、「空き容量ゼロ」を理由とする系統連系(受電)拒否をやめるよう強力に行政指導することを求める次第である。
  以上

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by kazu1206k | 2017-12-27 20:58 | 脱原発 | Comments(0)