2018年 03月 02日 ( 1 )

質問報告1−介護施設の待機解消・障がい者優先調達・トリチウム水海洋放出の中止

 いわき市議会2月定例会、3月1日に行った一般質問の詳細を、2回にわけてご報告します。

 1 いのちを守る、高齢者と障がい者の福祉の充実について(第1回)
 (1)高齢者福祉の充実、介護施設と介護人材の確保・育成などについて(第1回)
 (2)障がい者福祉の充実、福祉的就労と生活支援などについて(第1回)
 
 2 東京電力福島第一原発事故によるトリチウム汚染水の海洋放出の中止について(第1回)
 (1)原子力規制委員会委員長の発言と対応について(第1回)
 (2)水産業等の再生を阻害するトリチウム汚染水の海洋放出の中止について(第1回)


 3 いわき市の再生と地域課題の解決について
 (1)阿武隈南部風力発電事業における環境保護と生物多様性の保全について
 (2)(仮称)イオンモールいわき小名浜開業に伴う課題について
 
第1回は、「1 いのちを守る、高齢者と障がい者の福祉の充実について」の「 (1)高齢者福祉の充実、介護施設と介護人材の確保・育成などについて」「(2))障がい者福祉の充実、福祉的就労と生活支援などについて」、「2 東京電力福島第一原発事故によるトリチウム汚染水の海洋放出の中止について」の「原子力規制委員会委員長の発言と対応について」「水産業等の再生を阻害するトリチウム汚染水の海洋放出の中止について」まで、です。

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 35番、創世会の佐藤和良です。

 今年も間もなく3月11日を迎えます。
 東日本大震災と福島第一原子力発電所の過酷事故から丸7年。事故は未だ収束せず、政府の原子力緊急事態宣言も解除されておりません。
 放射性物質による長期の低線量被曝に向き合い、子どもたちはじめ、誰もが安心して暮らせる、いわきの再生にむけて、私は市民の皆様と共に歩み続けたいと思います。

それでは、通告順に従い一般質問を行います。

大きな第一点、いのちを守る、高齢者と障がい者の福祉の充実について、であります。

1点目は、高齢者福祉の充実、介護施設と介護人材の確保・育成などについて、です。

高齢者が安心して暮らすための課題解決にむけて、以下伺います。
 
第8次いわき市高齢者保健福祉計画について、特別養護老人ホームや軽費老人ホームなどの施設整備目標を含めて、平成30年度から32年度までの第8次計画の概要は、どのようなものか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 第8次市高齢者保健福祉計画につきましては、現行計画の「地域包括ケアシステム」をさらに深化・推進するものと位置づけ、基本理念である、「ひとりひとりが安心して自分らしく暮らせるまち いわき」及び2025年に向けたビジョンである「健康寿命の延伸」と「いわき市地域包括ケアシステムの構築」について踏襲したうえで、「安心して暮らせる住まい環境の整備」などビジョン実現のための8つの取組みの視点や施策の方向性などの見直しを行ったところであります。
 このうち、主な施設の整備目標数について申し上げますと、広域型特別養護老人ホーム 60床、地域密着型特別養護老人ホーム 58床、介護医療院 59床、認知症対応型共同生活介護 36床、特定施設入居者生活介護 60床となっております。

②次に、介護施設における待機者の解消にむけたショートステイ床の特別養護老人ホームへの転換ついて、平成29年4月現在で、要介護3以上の施設入所希望者が794名待機している現状を解消するため、空床40%・稼動率59.7%といわれるショートステイ床の特別養護老人ホームへの転換を実現し、待機者の解消を進めるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 次期計画におきましては、広域型特別養護老人ホーム60床を整備予定としておりますが、これにつきましては、既存の介護施設や介護人材等の社会資源を有効に活用する観点から、ショートステイ床からの転換による整備を予定しているところであります。
 今後におきましても、介護施設等の稼働状況等の把握に努め、待機者の状況を見極めながら、取り組んで参りたいと考えております。

③次に、要介護認定遅れの解消について、認定結果が遅れた場合、利用していたサービスが制限されることもあり、結果、在宅生活に支障をきたす場合もあります。遅れの理由は、主治医意見書取得の遅れが考えられ、申請日から、認定調査、主治医意見書取得、審査会における審査判定を経た、認定までの期間が原則30日とされていることを厳守する体制の再構築を図り、要介護認定の遅れを解消すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 要介護・要支援認定につきましては、主治医意見書遅延医療機関に対して提出催促を実施するとともに、申請後の速やかな認定調査の実施に努めておりますが、主治医意見書の取得の遅延などの理由により、30日を経過する事態も生じております。
 このため、市といたしましては、遅延解消を図るため、申請後の日数の経過状況に応じて、随時、主治医意見書の作成状況の確認を行うなど、迅速な対応に努めて参りたいと考えております。

④次に、介護人材の確保・育成について、本市はこれまで中高生へのアプローチや市外の福祉系専門学校生を対象にした本市の介護施設等へのバスツアーを企画しましたが定員割れでした。現在、浜通りには、介護福祉専門学校がなく、郡山市には数校設置されています。この際、地元志向の強い学生・生徒の就労に繋げるため、白河市で実現したように介護福祉専門学校を官民共同で設立する構想を検討すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 介護福祉専門の学校を設立することにつきましては、現在、東日本国際大学において、国家資格である介護福祉士の資格取得を目指す介護福祉コースを平成30年度の開設に向けて準備を進めていることから、今後の定員充足状況を見守る必要があるものと考えております。
 市といたしましては、福祉系の学校を目指す学生が少なく、県内の福祉系専門学校の多くが定員割れしている状況から、事業者とも連携を図りながら、将来、介護職に従事するために福祉系の学校を目指す児童・生徒が増えるような取り組みとして、介護の仕事の将来性や魅力等を伝えるための出前講座等を実施して参りたいと考えております。

⑤次に、高齢者福祉施設の改修工事等への助成について、近年、施設老朽化と高額福祉機器の更新時期を迎えた施設においては、資金の捻出に苦労している現状にあることから、本市として施設改修資金の助成を検討すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 高齢者福祉施設の整備につきましては、新規整備分を助成しているところであり、改築費用については補助対象としておりませんが、今後、市内においても老朽化した施設の改築が見込まれますことから、事業者の施設改築に係る意向等を把握するとともに、全国共通の課題でもありますことから、他自治体における事業者支援の実施状況についても調査しながら、事業者が計画的に施設を改築できるよう国・県に働きかけて参りたいと考えております。


介護施設の充実と介護人材の育成・確保は、喫緊の課題でありまして、今後とも充実にむけて前進されることを望み、次に進みます。

2点目は、障がい者福祉の充実、福祉的就労と生活支援などについて、です。

障がい者の就労支援を進める福祉的就労の工賃の向上等について、以下伺います。

⑥まず、「いわき市障がい者就労施設等からの物品等調達推進方針」の実績について、本市はいわゆる「障害者優先調達推進法」に基づき、障がい者就労施設等からの物品及び役務の優先的調達、積極的購入の推進を図り、障がい者就労施設等で就労する障がい者の自立の促進に資することを目的に、調達推進方針を平成25年度から毎年度策定しています。これまでの年度毎の目標に対する実績はどうなっているか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 調達目標額に対する実績額について、年度ごとに申し上げますと、平成25年度は、1,200万円に対し1,222万円、平成26年度は、1,230万円に対し1,346万円、平成27年度は、1,353万円に対し1,412万円、平成28年度は、1,354万円に対し1,414万円となっております。

⑦次に、平成30年度における「調達推進方針」の目標について、平成29年度の調達目標が2,160千円と、平成28年度実績14,142千円から85%も大幅削減され、障がい当事者への工賃支給が大打撃を受けました。いわき地区障がい者福祉連絡協議会などが、その対応策として、各課毎の仕事切出し、リストアップなどによる本市全体での積極的な検討を行政に要望をしています。調達推進方針の平成30年度目標値にどう反映させるのか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 今年度における調達目標額につきましては、敬老記念品に係る調達分の減額について、関係団体と協議の上、設定したものであります。
 今後につきましては、各部署における調達可能な業務について、リストアップするなどの調査を行うとともに、どのような役務や物品の提供が可能なのか、関係団体と協議を行いながら、優先調達の一層の推進に努め、今年度を上回る目標額を設定していきたいと考えております。

⑧次に、公共施設内での「福祉の店」の販売機会の拡大について、就労する障がい者の工賃の向上と市民の障がい者に対する理解の促進を目的に、現在、市役所本庁では1階入口で毎週月曜日と木曜日、午前11時から午後2時まで、障がい者就労施設等が弁当、おにぎり、焼き菓子などを販売していますが、工賃の向上にむけて、販売日や販売施設・場所など販売機会の拡大を図るべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 今年度における優先調達目標額の減少に伴い、障がい者就労施設等の製品の販売機会の拡大を目的に、昨年2月から、「福祉の店」の開催回数を、週1回から週2回に増やしたところであります。
 販売機会の拡大につきましては、障がい者就労施設等の職員の負担等の課題もありますことから、今後、関係団体と協議して参りたいと考えております。

⑨次に、重度心身障害者交通費助成について、本市は在宅で生活している重度の障がい者の方が出かけるときの交通費を年額12,000円助成しています。外出や社会参加の機会も多くなり、昨年、視覚障がい者の団体、いわき市盲人福祉協会から、県内同規模他市並みに年額15,000円へと増額の要望も出されています。本市として、重度心身障害者交通費の助成の増額をすべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 本市におきましては、現在、年額1万2,000円を支給しておりますが、他市におきましては、タクシー利用に対するものや自動車燃料費に対するものなど、助成方法も様々でありますことから、本市の実情や利用者のニーズを踏まえた交通費助成のあり方について、今後の検討課題とさせていただきたいと考えております。


福祉的就労の場の工賃の向上や生活支援の改善を要望致しまして、次の質問に移ります。

大きな第二点、東京電力福島第一原発事故によるトリチウム汚染水の海洋放出の中止について、であります。

 原子力規制委員会の更田豊志委員長は、昨年12月から、東京電力福島第1原発事故による避難指示区域など13市町村の首長と会談し、事故によるタンク貯蔵トリチウム汚染水を「希釈して海洋放出する以外の選択肢はない」「年内にも結論を出すべき」と繰り返し発言しました。
 現在、経済産業省は「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」を設置し協議を続けているところです。
 一方、福島県漁連は「トリチウム水の海洋放出には断固反対」との姿勢を堅持。また、トリチウムの濃度に関わらず海洋放出すべきではないとしてきた吉野復興大臣は「これ以上、漁業者に迷惑をかけることはしてほしくない」と、海洋放出以外の処分方法を議論していくべきだとしています。そこで、以下伺います。

1点目は、原子力規制委員会の委員長の発言と対応について、です。

⑩まず、原子力規制委員会委員長の発言について、更田委員長が、1月11日に本市を訪れ、市長と懇談した際の発言の内容はどのようなものか、お尋ね致します。
—答弁(市長)
 原子力規制委員会の更田委員長からは、「多核種除去設備で除去できないトリチウムを含む処理水、いわゆるALPS処理水を海洋へ放出することに対し、科学的・技術的には環境や海産物に影響が出るとは考えられない。」という発言や、「風評被害の問題は、捉えることが大変難しい問題であるが、ALPS処理水の処理についても、いたずらに先送りが許される状況だとは考えていないことから、多くの方々にとって受け入れがたい判断であるとは理解しているものの、福島第一原子力発電所の廃炉を前に進めるためには、ALPS処理水を海洋へ放出しなければならないと考えている。」との発言があったところであります。

⑩−2 その際の更田委員長の発言に対して市長はどのように返したのか、お尋ね致します。
—答弁(市長)
 更田委員長は、昨年12月からの立地町等への訪問の際に、ALPS処理水の海洋放出に言及した発言を繰り返し行っていたところであります。
 本市といたしましては、風評などの社会的影響を十分に考慮した処分方法の検討や、関係者や住民に対しわかりやすく丁寧に説明し理解を得るよう、強く要請したところであります。

⑪次に、原子力規制委員会の委員長の対応について、東京電力福島第1原発事故の収束作業中の現在、被災者はじめ関係当事者の合意形成を待たず、規制当局でありながら、コストを優先して他の方法を捨象するなど、一方的に自己の結論を押し付けるような、原子力規制委員会の委員長の対応を、本市としてどう捉えているか、お尋ね致します。
—答弁(市長)
 先ほども答弁いたしましたが、本市といたしましては、風評などの社会的影響を十分に考慮した処分方法の検討や、関係者や住民に対しわかりやすく丁寧に説明し、理解を得るよう強く申し入れをしたところであります。

 今の市長おっしゃるようにこの更田さんは、積極的に出て行って説明したいと自分ではおっしゃっているようですけれど、実際は市民に広く開かれた場で説明をするというやり方をしているわけではないです。まず、首長からということで、歩っているとは思いますけれども、そういう意味で言いますと、「他に手段がないからこれで納得しろ」ということを規制当局である規制委員会の委員長が押し付ける形で言っていっていいものなのかと。規制当局でありながらという思いがあります。
 これは、先ほど申し上げました、経産省のタスクフォースの結論が出た後に、今、小委員会を設けて、ALPS処理水の問題をどうするかを協議している中で、それを超えて協議中にあるにもかかわらず、規制当局の規制委員会の委員長が行政の首長を説得して歩くという構図になっているのです。そのことが、やはり私は問題があるのではないかと思っています。
 市長が当然風評被害はじめ、そうならないようにきちんと対応してもらいたいとおっしゃったのは当然のことだと思うのです。尚且つ、やはりこれしか方法がないのだ、というのは一番安いコストがかからない方法という意味でこれしかないのであって、その他に方法がないわけではない、実際には。お金をどれだけかければどうなのだというのはまた別なのです。経産省のタスクフォースで出た、様々、方法というのは4つくらいあったわけで、その中で一番コストかからないものを更田さんが説得して歩っているという構図になっておりまして、このことについて私は、吉野復興大臣が濃度に関わらず、「やはり漁業者に迷惑かけてほしくはない」と、「海洋放出以外の処分方法を議論していくべきだ」と吉野復興大臣がおっしゃっているのはまさに的を射る発言だと思っています。そういう立場にたって是非ともいわき市もご努力願いたいと思っているところでございます。

2点目は、水産業等の再生を阻害するトリチウム汚染水の海洋放出の中止について、です。

⑫ 東京電力福島第一原発事故によるトリチウム汚染水の海洋放出の中止を求めることについて、水産・漁業関係者が反対し、市民が懸念している現状で、水産業等の再生を阻害する、トリチウム汚染水の海洋放出の中止を求め、安全な陸上保管等を進めるよう、本市として東電、原子力規制委員会はじめ各関係機関に求めるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(市長)
 現在、国の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」においては、海洋への排出のみならず、陸上保管やコンクリート等で固化することによる埋設廃棄等、様々な選択肢について、風評被害などの社会的な観点などを含めて、総合的に検討を進めているところであります。
 市といたしましては、ALPS処理水の処分にあたっては、こうした国における検討の結果を踏まえながら、風評などの社会的影響を十分に考慮して処分方法を検討する必要があると考えておりますことから、私自ら、その旨を、1月11日には原子力規制委員会更田委員長に対して要望し、また、2月13日には東京電力ホールディングス株式会社小早川代表執行役社長に対して申入れを行ったところであります。
 今後におきましても、引き続き、国及び東京電力に対し、ALPS処理水に係る適切な対応を強く求めて参りたいと考えております。

 是非ともお願いしたいと思います。特に、今、水産業の再生ということで、「常磐もの」ということで漁業者はじめ歯をくいしばっている時です。12月に震災後のサンマの水揚げで非常に頑張ってくれた業者さんが倒産をしたということも、皆さんご存知のことと思いますけれども、このままで行けば漁業者が廃業に追い込まれたり、あるいは水産関係者が倒産をするというなことになってしまうんです。このトリチウム汚染水の海洋放出が決まれば。実に、更田さんがやっていることは大問題、福島の復興からしたら大問題。本当にこれは許すべからざる所業だと私は思っております。そういう意味で、やはり、いわきの水産業、いわきの復興を考えればここは絶対譲れない点だと思いますので、よろしくお願いいたします。それでは、本市の取り組みの強化を要望いたしまして、次の質問に移ります。

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by kazu1206k | 2018-03-02 18:25 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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