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2019年 03月 19日 ( 1 )

過労死で東電交渉、事故9年目で要請書提出

 3月18日午後、脱原発福島ネットワークなど福島県内の10市民団体は、再開第46回東電交渉を、いわき市平の平送電所で行いました。
 冒頭、「福島第一原発事故の収束、労働環境の改善、同第二原発の廃炉、日本原電への資金援助中止、事故被害者への賠償を求める要請書」(下記参照)を提出しました。
 要請書では、福島第一原子力発電所事故から8年が経ちましたが、現在も福島第一原子力発電所事故は収束せず、政府の原子力緊急事態宣言も解除されていない中で、未だに、大量の放射性物質を大気中に放出し、一日200トン以上の汚染水が発生し続け、1〜3号機と5、6号機の使用済み燃料プールには、大量の燃料が保管されている状況であることから、
「1、福島第一原発における中長期ロードマップ、核燃料取り出し、防潮堤建設等を確実に進めること。
2、トリチウム等のタンク貯蔵汚染水の海洋放出はやめ、陸上保管による恒久的対策を確立すること。
3、危険手当の完全支給、賃金、救急医療、被ばく管理など作業員の労働環境と処遇の改善を行うこと。
4、福島第二原発の廃炉を正式に決定し、その工程を明らかにすること。
5、日本原子力発電東海第二原発への資金援助をやめ、事故被害者の賠償請求に完全に応じること。」の5点への回答を求めました。

 前回から継続の「福島第一原発事故収束作業等に係る労働者の過労死根絶を求める要請書」についての再質問に対する、東電の回答と質疑は、以下の通りです。
ー市民:過労死認定された作業員の死亡時の状況を明らかにし、遺族に対し誠意ある対応をすること。
・東電:遺族とのやりとりは回答を差し控えさしてほしい。当社としては適切に対応した。第一原発副所長がご葬儀に参列させていただいた。
ー市民:謝罪していない。事実関係は調査したのか?
・東電:作業員と直接雇用関係にないのでコメントする立場でないが、整備工場の運営時間は、7〜9月を除く通常期は8時半から15時、7〜9月は8時から11時半。いわきに戻ってから仕事をしていたと聞いた。
ー市民:調査班はあったのか?ERの対応状況は?実際、亡くなった方にどう対応したのか?
・東電:次回、回答する。
ー市民:整備工場は、現在の登録人数10人でどうなっているか?1班何人体制か?
・東電:ローテーションでまわしている。1班の体制は次回、回答する。
ー市民:東電と元請けの宇徳は、労災認定後、労働時間の管理について協議したのか?
・東電:労働基準監督署の協力で、長時間労働削減の取り組みを内容として法令遵守講習会を、元請け企業と協力企業を対象に2回実施した。
ー市民:参加企業と参加者は?
・東電:確認して、次回回答する。
ー市民:宇徳からの聞き取りは行ったのか?
・東電:報告は受けた、ヒヤリングについては、確認して次回回答する。
ー市民:法令遵守講習会に、本件は生かされているのか?
・東電:監督官庁と協議して対応したい。
ー市民:東電が一元的に労務管理すべきではないか?
・東電:1F構内はAPDで管理しているが、構外は管理できない。
ー市民:当時の増田廃炉カンパニー最高責任者が、直接、謝罪すべきであったのでは?
・東電:次回回答する。

 さらに、作業員の労働環境の改善に関しては、現在の1Fの登録人数、30℃原則労働禁止事項の適用の現状、食堂利用状況、アンケート調査なども質疑しました。
 また、トリチウム等汚染水の海洋放出問題については、誰が、いつ、どこで決定するのか、など質疑が行われたほか、HICの現状と処分計画や予定などと合わせて、次回回答に持ち越されました。

福島第一原発事故の収束、労働環境の改善、同第二原発の廃炉、日本原電への資金援助中止、事故被害者への賠償を求める要請書

東京電力ホールデングス(株)代表執行役社長 小早川 智明 様      2019年3月18日

 東日本大震災、福島第一原子力発電所事故から8年が経ちました。
 昨年12月26日、東京電力福島第一原発事故の責任を問い、福島県民の告訴により業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久、武藤栄、武黒一郎ら旧経営陣3被告人に対する刑事裁判で、検察官役の指定弁護士は、業務上過失致死傷罪の法定刑として上限の禁錮5年を求刑しました。被告人らは、15.7mの津波高を予測、建屋が浸水して電源喪失が起き、爆発事故等の可能性を事前予測し、対策として防潮堤等の工事を計画しながら、経営判断でこれを先送りした結果、過酷事故を起こました。判決は9月19日となり、被害者・被災者はじめ国民は、裁判所が厳正な判決を下すことを願っています。
 さて、現在も福島第一原子力発電所事故は収束せず、政府の原子力緊急事態宣言も解除されていません。未だに、大量の放射性物質を大気中に放出し、一日200トン以上の汚染水が発生し続け、1〜3号機と5、6号機の使用済み燃料プールには、大量の燃料が保管されています。
 先月、政府の地震調査研究推進本部は、日本海溝沿いの地震活動の長期評価を公表し、福島沖は今後30年間にマグニチュード7が50%程度と前回10%程度から大幅に変更しました。劣化した建屋・構造物が地震によって崩壊し、使用済み燃料の放射性物質が大量に放出・拡散される危険性は変わっていません。中長期ロードマップに基づく各種作業も、3号機をはじめとする使用済み核燃料の燃料プールからの取り出し、腐食倒壊が懸念される1・2号機排気筒の解体など、喫緊の課題が難航しています。
 また、タンク貯蔵汚染水の海洋放出の動きも続き、事故収束作業に従事する1日約4,300人の被曝労働者も多重労務構造下の厳しい労働環境で、死亡事故や過労死などの労働災害が続いてきました。
 さらに、貴社は、被害者への賠償を進める原子力損害賠償紛争解決センターの和解案を拒否し、手続きを打ち切られた住民は1万7千人にのぼる一方で、日本原子力発電に対し再稼働を目指す東海第二原発の安全対策工事費約1900億円を融資・債務保証します。「福島原子力事故への対応こそが東電の原点であり、福島への責任を果たすために東電が存続を許された」という破綻企業が、その責任を放棄して他の企業を支援することは許されません。被害者が要求する完全な賠償を直ちに実行すべきです。この際、わたしたちは、下記の通り申し入れ、速やかな回答を求めます。
1、福島第一原発における中長期ロードマップ、核燃料取り出し、防潮堤建設等を確実に進めること。
2、トリチウム等のタンク貯蔵汚染水の海洋放出はやめ、陸上保管による恒久的対策を確立すること。
3、危険手当の完全支給、賃金、救急医療、被ばく管理など作業員の労働環境と処遇の改善を行うこと。
4、福島第二原発の廃炉を正式に決定し、その工程を明らかにすること。
5、日本原子力発電東海第二原発への資金援助をやめ、事故被害者の賠償請求に完全に応じること。

命を守る三春の会   風下の会福島   脱原発の日実行委員会福島  脱原発福島ネットワーク
脱原発緑ネット  ハイロアクション福島  福島原発30キロひとの会  双葉地方原発反対同盟 
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by kazu1206k | 2019-03-19 08:34 | 脱原発 | Comments(0)