カテゴリ:脱原発( 1187 )

4.21厳正判決を求め福島県集会、東電刑事裁判

福島原発刑事訴訟支援団から、「4.21厳正判決を求める福島県集会」のお知らせです。

 2018年12月26日、東電福島原発事故で強制起訴された勝俣恒久元会長・武藤栄元副社長・武黒一郎元副社長ら旧経営陣3被告人に対し、業務上過失致死傷罪の法定刑として最大の禁錮5年が求刑されました。
 そして、第一原発で最初の爆発が起きてから丸8年になる2019年3月12日に、東電刑事裁判は結審しました。 
 これまで37回の公判で、争点の地震津波の予見可能性と結果回避可能性を巡り、証人尋問、被告人質問、被害者遺族の意見陳述、論告求刑、被害者参加代理人の意見陳述が行われました。3月12日の、被告人の弁護人による最終弁論で、「3人は無罪」と主張する東電側弁護士。津波対策を怠り事故を防げなかった罪を問われた三被告も異口同音に「付け加えることはありません」と述べ、謝罪の言葉もありませんでした。
 判決は9月19日に言い渡されます。
 そこで、有罪判決を勝ち取るために県民集会を開催します。
 無念の死を遂げた被害者と遺族の思いにこたえ、真の被害者救済の道を開き、二度と悲劇を繰り返さないために。東京地裁に厳正な判決を求める世論を盛り上げましょう。

4月21日(日)
時間…14:00〜16:30(開場13:30)
会場…郡山市労働福祉会館 3階大ホール(郡山市虎丸町7番7号) 
内容…弁護士からのお話
   被害者遺族の証言 読み上げ
   原発事故9年目の思い リレートーク
   オリジナルソング『真実は隠せない!」合唱

===福島原発刑事訴訟支援団===
福島県田村市船引町芦沢字小倉140-1
https://shien-dan.org/
info@shien-dan.org
080-5739-7279


e0068696_08593439.jpg







by kazu1206k | 2019-03-21 23:44 | 脱原発 | Comments(0)

過労死で東電交渉、事故9年目で要請書提出

 3月18日午後、脱原発福島ネットワークなど福島県内の10市民団体は、再開第46回東電交渉を、いわき市平の平送電所で行いました。
 冒頭、「福島第一原発事故の収束、労働環境の改善、同第二原発の廃炉、日本原電への資金援助中止、事故被害者への賠償を求める要請書」(下記参照)を提出しました。
 要請書では、福島第一原子力発電所事故から8年が経ちましたが、現在も福島第一原子力発電所事故は収束せず、政府の原子力緊急事態宣言も解除されていない中で、未だに、大量の放射性物質を大気中に放出し、一日200トン以上の汚染水が発生し続け、1〜3号機と5、6号機の使用済み燃料プールには、大量の燃料が保管されている状況であることから、
「1、福島第一原発における中長期ロードマップ、核燃料取り出し、防潮堤建設等を確実に進めること。
2、トリチウム等のタンク貯蔵汚染水の海洋放出はやめ、陸上保管による恒久的対策を確立すること。
3、危険手当の完全支給、賃金、救急医療、被ばく管理など作業員の労働環境と処遇の改善を行うこと。
4、福島第二原発の廃炉を正式に決定し、その工程を明らかにすること。
5、日本原子力発電東海第二原発への資金援助をやめ、事故被害者の賠償請求に完全に応じること。」の5点への回答を求めました。

 前回から継続の「福島第一原発事故収束作業等に係る労働者の過労死根絶を求める要請書」についての再質問に対する、東電の回答と質疑は、以下の通りです。
ー市民:過労死認定された作業員の死亡時の状況を明らかにし、遺族に対し誠意ある対応をすること。
・東電:遺族とのやりとりは回答を差し控えさしてほしい。当社としては適切に対応した。第一原発副所長がご葬儀に参列させていただいた。
ー市民:謝罪していない。事実関係は調査したのか?
・東電:作業員と直接雇用関係にないのでコメントする立場でないが、整備工場の運営時間は、7〜9月を除く通常期は8時半から15時、7〜9月は8時から11時半。いわきに戻ってから仕事をしていたと聞いた。
ー市民:調査班はあったのか?ERの対応状況は?実際、亡くなった方にどう対応したのか?
・東電:次回、回答する。
ー市民:整備工場は、現在の登録人数10人でどうなっているか?1班何人体制か?
・東電:ローテーションでまわしている。1班の体制は次回、回答する。
ー市民:東電と元請けの宇徳は、労災認定後、労働時間の管理について協議したのか?
・東電:労働基準監督署の協力で、長時間労働削減の取り組みを内容として法令遵守講習会を、元請け企業と協力企業を対象に2回実施した。
ー市民:参加企業と参加者は?
・東電:確認して、次回回答する。
ー市民:宇徳からの聞き取りは行ったのか?
・東電:報告は受けた、ヒヤリングについては、確認して次回回答する。
ー市民:法令遵守講習会に、本件は生かされているのか?
・東電:監督官庁と協議して対応したい。
ー市民:東電が一元的に労務管理すべきではないか?
・東電:1F構内はAPDで管理しているが、構外は管理できない。
ー市民:当時の増田廃炉カンパニー最高責任者が、直接、謝罪すべきであったのでは?
・東電:次回回答する。

 さらに、作業員の労働環境の改善に関しては、現在の1Fの登録人数、30℃原則労働禁止事項の適用の現状、食堂利用状況、アンケート調査なども質疑しました。
 また、トリチウム等汚染水の海洋放出問題については、誰が、いつ、どこで決定するのか、など質疑が行われたほか、HICの現状と処分計画や予定などと合わせて、次回回答に持ち越されました。

福島第一原発事故の収束、労働環境の改善、同第二原発の廃炉、日本原電への資金援助中止、事故被害者への賠償を求める要請書

東京電力ホールデングス(株)代表執行役社長 小早川 智明 様      2019年3月18日

 東日本大震災、福島第一原子力発電所事故から8年が経ちました。
 昨年12月26日、東京電力福島第一原発事故の責任を問い、福島県民の告訴により業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久、武藤栄、武黒一郎ら旧経営陣3被告人に対する刑事裁判で、検察官役の指定弁護士は、業務上過失致死傷罪の法定刑として上限の禁錮5年を求刑しました。被告人らは、15.7mの津波高を予測、建屋が浸水して電源喪失が起き、爆発事故等の可能性を事前予測し、対策として防潮堤等の工事を計画しながら、経営判断でこれを先送りした結果、過酷事故を起こました。判決は9月19日となり、被害者・被災者はじめ国民は、裁判所が厳正な判決を下すことを願っています。
 さて、現在も福島第一原子力発電所事故は収束せず、政府の原子力緊急事態宣言も解除されていません。未だに、大量の放射性物質を大気中に放出し、一日200トン以上の汚染水が発生し続け、1〜3号機と5、6号機の使用済み燃料プールには、大量の燃料が保管されています。
 先月、政府の地震調査研究推進本部は、日本海溝沿いの地震活動の長期評価を公表し、福島沖は今後30年間にマグニチュード7が50%程度と前回10%程度から大幅に変更しました。劣化した建屋・構造物が地震によって崩壊し、使用済み燃料の放射性物質が大量に放出・拡散される危険性は変わっていません。中長期ロードマップに基づく各種作業も、3号機をはじめとする使用済み核燃料の燃料プールからの取り出し、腐食倒壊が懸念される1・2号機排気筒の解体など、喫緊の課題が難航しています。
 また、タンク貯蔵汚染水の海洋放出の動きも続き、事故収束作業に従事する1日約4,300人の被曝労働者も多重労務構造下の厳しい労働環境で、死亡事故や過労死などの労働災害が続いてきました。
 さらに、貴社は、被害者への賠償を進める原子力損害賠償紛争解決センターの和解案を拒否し、手続きを打ち切られた住民は1万7千人にのぼる一方で、日本原子力発電に対し再稼働を目指す東海第二原発の安全対策工事費約1900億円を融資・債務保証します。「福島原子力事故への対応こそが東電の原点であり、福島への責任を果たすために東電が存続を許された」という破綻企業が、その責任を放棄して他の企業を支援することは許されません。被害者が要求する完全な賠償を直ちに実行すべきです。この際、わたしたちは、下記の通り申し入れ、速やかな回答を求めます。
1、福島第一原発における中長期ロードマップ、核燃料取り出し、防潮堤建設等を確実に進めること。
2、トリチウム等のタンク貯蔵汚染水の海洋放出はやめ、陸上保管による恒久的対策を確立すること。
3、危険手当の完全支給、賃金、救急医療、被ばく管理など作業員の労働環境と処遇の改善を行うこと。
4、福島第二原発の廃炉を正式に決定し、その工程を明らかにすること。
5、日本原子力発電東海第二原発への資金援助をやめ、事故被害者の賠償請求に完全に応じること。

命を守る三春の会   風下の会福島   脱原発の日実行委員会福島  脱原発福島ネットワーク
脱原発緑ネット  ハイロアクション福島  福島原発30キロひとの会  双葉地方原発反対同盟 
フクシマ原発労働者相談センター    ふくしまWAWAWA―環・話・和―の会

e0068696_08080359.jpg


by kazu1206k | 2019-03-19 08:34 | 脱原発 | Comments(0)

その後どうなっているの?トリチウム汚染水、4.14学習会

その後どうなっているの?トリチウム汚染水

〜市民で学ぼう 海の汚染〜 4.14学習会


日時:2019414日(日)13:00開始 15:00終了

場所:いわき・ら・らミュウ 2F研修室   

いわき市小名浜字辰巳町43-1 TEL: 0246-92-3701

参加費:無料

主催:これ以上海を汚さないで 市民会議実行委員会 


原発事故から9年目の春になりました。

陸上では、除染され積みあげられた福島の汚染土を県内の公共事業で再利用、などというとんでもない計画が上がったりしています。

一方、海の汚染では、多くの人たちが海への汚染水放出に反対し、陸上保管継続等の提案がされました。

その後、その意見はどう扱われ、議論はどこまで進んでいるのでしょうか。

除去しきれなかったという放射能核種への対策はどうなったのでしょうか。

漁業関係者はもちろん一般市民の私たちの不安は今も続いたままです

昨年のシンポジウムに続き、それぞれの現場の、それぞれのみなさんのお話を伺って、これから先の海のこと、環境のことを考えて行きたいと思います。

<内容>

ALPS処理水「説明・公聴会」その後〜わかったこと・かわったこと〜

・水藤 周三 認定NPO法人高木仁三郎市民科学基金 プログラムオフィサー

測定室から見えるこれまでの汚染・これからの汚染を母の視点から語る

・木村亜衣  認定NPO法人いわき放射能市民測定室たらちね 測定ラボ室長

・飯田亜由美 認定NPO法人いわき放射能市民測定室たらちね 

広報企画マネージャー

 *コーディネート 武藤類子

参加者との意見交換


e0068696_17554362.jpg






by kazu1206k | 2019-03-18 18:05 | 脱原発

福島原発刑事裁判が結審、指定弁護士が見解

312日、福島原発事故の責任を問う東電元経営陣3被告の刑事裁判は、第37回公判の被告人最終弁論を迎え、2017年6月30日の第1回公判以来、1年8ヶ月ぶりに結審しました。被告弁護人による最終弁論は、約4時間にわたって行われ、欺瞞的で事実とはかけ離れた展開となりました。

国の地震本部の長期評価は具体的根拠の信頼性と成熟性がない、「計算結果の根拠は信頼できるものではなく、土木学会に再度検討を依頼して、その見解に従うことが適正な手順で、問題の先送りではない。事故を予測できる可能性はなく、事故を防ぐこともできなかった」「想定できない地震によって津波が襲来した。事故を防止できる可能性はなかった」と、改めて無罪を主張しました。

傍聴席の遺族を無視して、聞こえない声で早口の弁護人に「聞こえない!」の声が上がり、最後に3被告が「何もありません」というに及んで「勝俣、責任とれ」「恥を知りなさい」との声も飛びました。

あまりの最終弁論に、検察官役の指定弁護士は、異例の「弁護人の弁論に対する指定弁護士の見解」を公表しました。(末尾に掲載)

また、福島刑事訴訟支援団弁護団の海渡雄一弁護士は、早速『弁護人ら弁論共通主張に対する反論』を公表。「櫛の歯防潮堤を作る計画など、どこにもなかった」「山下中越沖地震対策センター長が、2008216日の御前会議で津波対策について説明し、了承を得た事実はないという大ウソ」とし、「弁護人の弁論は、ひと言で言えば、自分に都合の悪い証拠は全部無視して見ないことにし、都合の良い証拠と証言だけを抜き出して論じたものだといえる。そして、その内容はこれまでの公判をみてきた者には到底納得できない荒唐無稽なものである。そして、推本の長期評価、東電設計の計算結果、そして御前会議での説明と了承と津波対策が必要とされる状況が積み重なりながら、2011311日まで、被告人らは、何の津波対策も講じなかったのである。土木グループの高尾氏らが必死になって対策を実現しようと努力しながら、結局何も具体化できなかったのは、被告人らが、原発という潜在的に極めて大きな危険を内包する技術を運用していた会社の経営者としての責務を自覚し、安全を第一する規範に基づいて行動していなかったからである。被告人らは、有罪である。そして、その責任は極めて重い。この期に及んで、責任を否定し続ける被告人らの無反省な態度に対して、裁判所は厳しい有罪判決で鉄槌を下すべきである。」と結論づけしました。

 919日の東京地裁判決を有罪で勝ち取るために、各地での報告会や地域・街頭で、厳正な判決を求める署名を拡大し、厳正判決を求める世論を盛り上げましょう。

421日午後は、福島県郡山市の郡山市労働福祉会館で「厳正判決を求める福島県集会」が開催されます。多くの皆様のご来場を呼びかけます。


「弁護人の弁論に対する指定弁護士の見解」

2019/3/12

弁護人の主張は、要するに東側正面から本件津波が襲来することを予見できず、仮に東電設計の試算結果に基づいて津波対策を講じていたからといって、本件事故は、防ぐことはできなかったのだから、被告人らには、本件事故に関して何らの責任はないという点につきています。

しかし、被告人らは、東電設計の計算結果があるにもかかわらず、これに対して何らの措置も講じていません。土木学会に検討を委ねたといいながら、その後、何らの関心すら注いでいません。

何らかの措置を講じていればともかく、何もしないで、このような弁解をすること自体、原子力発電所といういったん事故が起きれば甚大な被害が発生する危険を内包する施設の運転・保全を行う電気事業者の最高経営層に属する者として、あるまじき態度と言うほかありません。

弁護人は、「長年にわたって積み重ねられてきた判例学説によって画される犯罪の成立範囲の外延を踏まえ」ると、「業務上過失致死傷罪が成立しない」と主張していますが、本件のような原子力発電所事故に適用される「犯罪の成立範囲の外延」とは何かということが、まさしく問われているのです。


e0068696_21472296.jpg
                        福島原発刑事裁判支援団と弁護団の会見








by kazu1206k | 2019-03-13 23:35 | 脱原発 | Comments(0)

鎮魂の3.11、原発震災8回忌。

 鎮魂の3.11。
 改めて、東日本大震災、福島原発事故で犠牲となられた方々に哀悼の誠を捧げますとともに、被害を受けたすべてのみなさまに、心からお見舞いを申し上げます。

 どうしようもなく澱のように重くのしかかる日々が続き、この日を迎え、いわき市東日本大震災追悼式に出席しました。
 夜来の雨が朝には嵐のごとく大粒の涙となって溢れ、悔しさがグッとこみあげてきます。こみ上げる8回忌。
 事故も収束せず、暮らしも生業も、再生には程遠い。まだ何も解決していない。ひとりひとりが数々の思いを抱えて、ここまでやっと辿り着いたというのに、国主催の「東日本大震災八周年追悼式」では、「八周年記念式典」と開会宣言する官房長官がいる。何をか言わんや、である。「被災者に寄り添う」という言葉が虚しく響きます。力による正常化=復興の陰で、分断され、心を病む人も数多い。人々を自死に追いやる、国の棄民政策も9年目に入るのです。

 ほんとうに悔しい。
 けれど、負けてはいられません。
 明日3月12日は、原発事故の責任を問われ、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣元会長はじめ東電元経営陣3人の刑事裁判の結審の日です。何としても国民世論の声で、厳正な判決を勝ち取らねばなりません。
 「東北圏と中央を結ぶユニークな政治経済情報誌」政経東北3月号に、『福島原発・刑事裁判録 「責任逃れ」に終始した旧経営陣3被告』を寄稿させていただきました。ご覧頂ければと思います。

 
e0068696_7313590.jpg

e0068696_7314834.jpg










 
by kazu1206k | 2019-03-11 23:18 | 脱原発 | Comments(0)

月刊りいーど3月号に「東電刑事裁判」寄稿

いわきのシティマガジン、月刊りいーど3月号に「東電福島原発事故、勝俣元会長らに5年の禁錮を求刑」を特別寄稿させていただきました。以下に、ご紹介いたします。

東電福島原発事故、勝俣元会長らに5年の禁錮を求刑!

”深刻な被害を出さぬよう”

 東日本大震災、福島第一原子力発電所事故から8年になろうとしています。
 東京電力福島第一原発事故の責任を問い、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久元会長・武藤栄元副社長・武黒一郎元副社長ら旧経営陣3被告に対し、昨年12月末、検察官役の指定弁護士は、論告求刑で業務上過失致死傷罪の法定刑として上限の禁錮5年を求刑しました。
 被害者参加人代理人による意見陳述も行われ、計36回の公判期日を終え、残すは本年3月の被告人側の弁論、夏頃まで予定される判決を残すのみとなりました。
 これまで、争点の地震津波の予見可能性と結果回避可能性を巡り、証人尋問、被告人質問、被害者遺族の意見陳述が行われました。
 被告らは、昨年10月の被告人質問で「事故により、ご迷惑をかけたことをお詫びします」と、遺族や福島からの傍聴者に尻を向け、陳謝。しかし、「記憶にない」「メールはない」「認識もない」「指示はしていない」「権限はない」と、これまで法廷で立証されてきた事実や動かぬ証拠まで否定して、自己保身と組織防衛のために、最悪の責任逃れに終始しました。
 特に、裁判所に証拠採用された、2008年当時、地震津波対策の事実上のトップ、新潟県中越沖地震対策センター長であった山下和彦氏の検察官面前調書を否定しようとしました。

 津波は予見された

 調書は、東電「部内で耐震バックチェックに(文部科学省地震調査研究推進本部の)長期評価の取り入れを決定。武黒・武藤に伝えられ、平成20年(2008年)2月26日に勝俣・清水に中越沖地震対応打合せ=御前会議で報告した。勝俣からも清水からも反対はなく、耐震バックチェックについての原子力設備管理部の方針は了承された」
  「平成20年3月11日の第2453常務会で吉田昌郎氏が報告して承認」という、東電の地震津波対策の決定への被告らの関与を具体的に示す「不都合な真実」だったからです。
 勝俣被告は「原子力安全を担うのは原子力・立地本部。責任も一義的にそこにある」と責任転嫁したものの、立証されてきた事実、津波は予見され、事故は回避できたという真実を隠すことはできませんでした。
 12月末の論告求刑の冒頭、指定弁護士は、被告人質問での3被告の謝罪について「とても虚しい気持ちで眺めていたのは、我々だけではないと思います」として、「自らの事故の責任を否定し、他者にその責任を転嫁しようとする供述ばかりで」「原子力発電所の運転・安全保全業務をその重要な責務とする原子力事業者の最高経営層に属するものの態度としては、到底考えられないもの」と強く批判しました。
 そして、原子力発電所は、「極めて重大な潜在的危険性を内包し、一度事故が起きれば取り返しのつかない結果を引き起こし、永遠に故郷を奪い、多くの人々を生命の危険に曝し、おびただしい損害を与える」「万が一にも、このような重大事故を引き起こすことがあってはならない」として、「被告人らに『できないことをやるべきだった』と言っているのではなく『できることがあったのに、それをしなかった』」「被告人らには、当然でき、なすべきことであったのに、何もしなかったのではないか、何もしないで、漫然と福島第一原子力発電所の運転を継続することにより、本件事故を引き起こし、多くの人々を死に至らしめ、負傷させ、そして、これに関係する人々にも塗炭の苦しみを強いることになったのではないか」としたのです。

汚染と地域の崩壊

 検察審査会の判断は、「極めて常識的で正鵠を得たもの」とし、東京地検の「当初の不起訴の判断は全くの誤りであった」と指摘しました。
 そして、「東京電力から押収された多くの資料、会議録、メールなどを時系列的におっていくと、被告人らが、巨大津波の襲来を予見できる様々な機会を持ちながら、これをないがしろにし、もっともらしい理由をつけて、防護措置をとることを引き伸ばし、怠っていたことが、浮かび上がってきました」として、被告人らの過失責任を問うための一つのキーワードが、「情報収集義務」としました。
 それは、原子力発電所に存在する潜在的、抽象的危険性に関する危惧ではなく、「一定の重要かつ具体的な情報に接し、あるいは接する機会があったことを契機として、東京電力の最高経営層に課せられる具体的義務があり、これを怠ったとして、その刑事責任の存在を指摘」したものです。
 その「具体的情報の典型が、『O.P.+15.707m』という情報であり、『中越沖地震対応打ち合わせ』つまり『御前会議』の席上に提供された様々な客観的情報」であるとしました。
 「これらの情報を契機として、被告人らが他者に物事を委ねることなく、自らその権限と責任において、積極的に情報を取得し、これらの情報に基づいて的確かつ具体的な対策を提起し、これを実行に移してさえいれば、本件のような世界に例をみない悲惨な重大事故を防ぐことができたのです」と結論づけました。
 被告人ら3人の犯情は、結果の大きさ、被告人の地位・立場・権限の大きさ、注意義務懈怠の大きさの3つの要素がいずれも極めて大きく、業務上過失致死傷罪の中でも、極めて重いとしました。
 その上で、45名死亡22名負傷の川治プリンスホテル事件が禁固2年6月の実刑、32名死亡24名負傷のホテル・ニュージャパン事件が禁固3年の実刑だったことを挙げ、被告人らは「なんらの反省の態度も示していません」「被告人らに有利に斟酌する事情は何ひとつないのです」として、業務上過失致死傷罪の禁固刑としては法定刑の上限の5年の実刑を求めました。
 裁判は、双葉病院から避難中に亡くなった44人の方々や爆発で負傷した消防隊員らが被害者とされていますが、福島第一原発事故は取り返しのつかない環境汚染と地域社会の崩壊をもたらしました。
 このような深刻な被害を二度と出さないよう、被告人らの責任を明らかにし、責任を償わせる厳正な判決を下すよう裁判所に願うものです。

  福島原発刑事訴訟支援団 佐藤和良

e0068696_2373751.jpg

by kazu1206k | 2019-03-10 22:47 | 脱原発 | Comments(0)

福島原発刑事訴訟、12日に最終弁論で結審

福島原発刑事訴訟支援団からの 緊急のお知らせ です。

3月13日の公判期日が取り消しとなりました!
東京地方裁判所は、3月13日に予定されていた第38回公判期日の指定を取消しました。
そのため、被告人弁護人の最終弁論は12日のみとなり、同日に結審となります。
裁判傍聴を予定されていた方は、日程にご注意ください!

東電旧経営陣の罪を問う刑事裁判も36回の公判を経て、指定弁護士は被告人3人に対し、禁錮5年を求刑しました。残るは弁護側の最終弁論のみとなり、いよいよ結審となります。
この歴史的な公害犯罪に対し、裁判所が厳正な判決を下すよう求めて、「 厳正判決を求める全国集会」を開催します!多くの方のご参加をお待ちしています!

3月10日(日)厳正判決を求める全国集会
時間…14:00~16:30(開場13:30)
場所…専修大学神田キャンパス7号館(大学院棟)3階731教室
(東京都千代田区神田神保町3-8)
地下鉄神保町駅より徒歩3分
内容…刑事裁判の報告、原発事故被害の報告

公判予定
3月12日(火) 第37回公判期日(結審)
東京地裁104号法廷 開廷10:00

*傍聴整理券配布時間は、裁判所HPの傍聴券交付情報でご確認ください。
公判併行集会
 時間…11:00~16:00頃 公判終了後に同じ会場で公判報告会を開催します。
 会場…参議院議員会館 講堂
 講演…井戸謙一弁護士「司法と原発―刑事裁判の意義」(14:00~16:00)


e0068696_1445668.jpg

by kazu1206k | 2019-03-04 23:39 | 脱原発 | Comments(0)

東電福島原発事故 破局に進む「七つの会議」 〜添田孝史講演〜

Level7(レベルセブン)からのお知らせです。

福島原発事故の風化が進む中、この未曾有の事故の全容を記録し、残したいと立ち上がったジャーナリストが昨年立ち上げた、検証サイト「Level7初」。3・11に合わせ初の講演会を企画しました。

今年の3・11は、東電刑事裁判最終弁論の前日です。
刑事裁判のすべての尋問を傍聴した科学ライターの添田孝史さんが、新聞やテレビではなかなか伝わりにくい事故の背景を鋭くえぐります。
7つの会議ってなんだ?そう思う方は、ぜひお越しください。

===============================
     いよいよ!東電の刑事裁判大詰めへ
   東電福島原発事故 破局に進む「七つの会議」
               〜添田孝史講演〜

===============================
東京電力福島第一原発の事故を引き起こした勝俣恒久・元東電会長らの刑事裁判が大詰めを迎えています。昨年は35回も公判が開かれ、東電社員ら21人にのぼる証人の話や、会合の議事録、電子メールなどから、事故に至る経緯が解き明かされてきました。関係者は事故の危険性に気づいていたのに、なぜ防げなかったのでしょうか。事故の命運を決めた「七つの会議」の場面から、東電や国の責任を考えます。

*日時:3月11日(月)17時〜20時
*場所:専修大学神田キャンパス
https://www.senshu-u.ac.jp/access.html#anchor01
*7号館(大学院棟)3階731教室(定員192名)
https://www.senshu-u.ac.jp/about/campus/
*お申し込み:
https://kokucheese.com/s/event/index/557181/
*主催:一般社団法人 原発報道・検証室Level7
https://level7online.jp

添田孝史ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1990年朝日新聞社入社。大津支局、学研都市支局を経て、
大阪本社科学部、東京本社科学部などで科学・医療分野を担当。
原発と地震についての取材を続ける。2011年5月に退社しフリーに。
国会事故調査委員会で協力調査員として津波分野の調査を担当。
著書『原発と大津波 警告を葬った人々』(岩波新書)ほか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
e0068696_21305661.jpg

by kazu1206k | 2019-02-27 23:23 | 脱原発 | Comments(0)

小浜市での報告会の報道

 2月16日、福井県小浜市で開催された「東京電力福島原発刑事訴訟報告会」の様子が、毎日新聞福井版に掲載されました。厳正判決を求める署名を呼びかける、支援団のホームページも紹介して頂いてます。
 当日は、原子力発電に反対する福井県民会議さんの第43回総会の終了後に開催され、遠く滋賀県からも私のブログ「風のたより」を見て参加してくださった方々もおりました。聴講頂きました皆様、ありがとうございました。
 また、原子力発電に反対する福井県民会議の中嶌哲演代表(明通寺住職)、宮下事務局長はじめ、福井県民会議のみなさま、お世話になりました。あらためて、感謝申し上げます。

e0068696_7424421.jpg

by kazu1206k | 2019-02-23 22:32 | 脱原発 | Comments(0)

原発事故を忘れない市民のつどい、3.9小平市

 3月9日に小平市で開催される「2019年忘れない3.11展 関連企画 原発事故を忘れない市民のつどい」に伺います。
 このつどいは、「忘れない3.11展」(3月5日(火)〜10日(日)開催)の一環として開催するもので、主催団体は、さよなら原発オール小平をめざす会、小平・福島県人会、小平・環境の会の3団体の共催です。
 どうぞ、お近くでご都合の良い方は、ご参加いただければ幸いです。

 ●平成31年3月9日(土)午後1時30分~4時30分 開場/午後1時15分
 ●小平市中央公民館  視聴覚室   小平市小川町2-1325 Tel:042-341-0861
                     西武多摩湖線「青梅街道駅」下車徒歩7分
 ●資料代500円

 ●主催 さよなら原発オール小平をめざす会
             小平・福島県人会
             小平・環境の会
 ●問い合わせ  村瀬090-4947-5393 高橋080-1087-0768 島京子 080-5496-7675

e0068696_18254098.jpg

e0068696_18254985.jpg

by kazu1206k | 2019-02-18 23:09 | 脱原発 | Comments(0)